心の危機を乗り越える物語の力
ラグーナ診療所院長で精神科医の森越まや先生による『本がつなぐ心と心 心の危機を乗り越える物語の力』のお話を拝聴しました。森越先生はラグーナ出版をつくられた方で、数年前から一度お会いしてみたかったのです(*'▽')
お話を思い出しながら振り返ります。
クライシスは”危機”だけではない
クライシス(crisis)は、日本語に訳すと一般的には”危機”ですが、”再生”という意味があると。帰宅後英和辞典で調べてみると、”転換点”や”変わり目”という意味もありました。
生きることは、自分の物語をつくること。
自分で物語をつくり上げる経験は、普段は忘れていても力になる!
そういった内容を心理学的な観点からお話くださいました。(ですので、理解した内容が間違っているかもしれないので、今度、臨床心理士である弟に根掘り葉掘り聞きますw)
無意識に描かれた人生脚本
人生脚本とはエリック・バーン氏が提唱した心理学理論で、「人は幼いときに無意識に自分自身の人生脚本を描き、その脚本に従って生きている」そう。
一度描いた人生脚本はそのまま終わりを迎えることはなく、人生には脚本の書きかえのタイミングがやってきます。
その脚本の書きかえのタイミングで役に立つのが、”物語の力”です。
物語の力。経験は自分を守る術となる
人は何かをとらえる際に、自分以外のものを自分の中に取り込み【同化】、取り込む際に自分を変えて取り込みやすくし【調節】、同化と調節をバランスよくできるようになっていきます【均衡化】。※スイスの心理学者ジャン・ピアジェ氏の理論
バランスのとり方は”経験”によって変わり、その経験が自分を守る術となります。
人生は1度っきりであるため、数多の経験を積むことは困難です。そこで、自分を守る術となる経験を豊かにする方法として本を読むことをおすすめされました。
五感をフル活用した読書の時間は、自分の中で対話が起こります。
自分は今どう感じ、どう反応しているのかを読書を通して知ることができ、また、自分の経験不足を補うことができます。
おすすめの本
せっかくですので、森越先生がご紹介下さった絵本を紹介します。
- 作者: バージニア・リー・バートン,石井桃子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1954/04/15
- メディア: ハードカバー
- 購入: 10人 クリック: 172回
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他に、壺井栄さんの本や『クオーレ』もご紹介下さいました。
日本の話は”一瞬”を捉えた話であることが多いけれど、西洋の話は”時間の経過”がきっちり描かれているので、どんな大変なときも移り変わっていくことが感じられるため、人生にとって大切な”物語の力”がはぐくまれやすいようでした。
そういう視点で読んだことはなかったなぁ。
絵本は大人になってから数冊しか読んでいないので、これを機に読んでみます!
人はことばで傷ついて、ことばで再生する
自分で理解したり相手に伝えたりするために、”言語化”したり”可視化”したりすることの大切さを痛感しているここ最近。”物語の力”の前に、”ことば”をもっと身に着けたいと思いました。
「美味しい!」「美味!」以外でおいしさを表現できるように。
違う違う!
どんなに傷ついても、ことばで再生できるように。
↑吉田さんがご準備下さったお菓子には、いろんな絵本の一節が入れてありました。
本を読むことによって自分の中での対話がうまれます。
が、
他人の話を聞いたり話したりすることによっても、自分の中での対話がうまれるので、本を読むのは苦手だなと思われる方は、いろんな場に足を運んでみるとよいと思います。
ラグーナ診療所
森越まや先生が院長をされている心療内科です。
鹿児島市西千石町3-26-3F
鹿児島の心療内科 ラグーナ診療所|精神障がい・統合失調症・うつ病・精神病・メンタルヘルス
今回の会場、小さな絵本美術館アルモニについてはまた今度。素敵な場所なのです!
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