終活行政書士 合原千尋の絵日記@鹿児島市

~清く まっすぐ おもしろく~

若年性認知症の支援は地域づくり(認知症等見守りメイト研修会)

認知症等見守りメイト研修会

鹿児島市役所本庁の2階講堂で、鹿児島市認知症等見守りメイトの年に1度の研修会がありました。認知症等見守りメイトについては、2年前に書いたこちらのブログをご覧ください。

↑写真が痛い( ;∀;)

認知症等見守りメイトの活動発表

研修会の前半は、実際に認知症等見守りメイトとして地域で活動していらっしゃるお二方と認知症介護教室でボランティアをされた方のお話でした。

認知症介護教室」は、認知症についての正しい知識や接し方などの講義、介護家族等の不安や負担を軽減するための参加者の交流などを実施しています。11月にも開催されるようですので、ご興味のある方のために情報を。

認知症介護教室◆

対象者:鹿児島市にお住まいの方で、認知症の人を介護する家族、家庭や地域で認知症の人の介護方法を学びたい人
参加費:無料
会場:谷山サザンホール
日程:2019年11月9日、16日、23日
詳細は下記サイトをご覧ください。
↓ ↓ ↓
認知症介護教室のご案内|鹿児島市

認知症等見守りメイト研修会 鹿児島市

 

認知症は高齢者だけの病気ではありません

後半は、鹿児島県若年性認知症支援コーディネーター(鹿児島県で一人だけ!)で、保健師・キャラバンメイトである堀之内広子さんによる「認知症は高齢者だけの病気ではありません~若年性認知症相談から見えること~」講演会でした。

若年性認知症支援コーディネーター

若年性認知症支援コーディネーターは、若年性認知症の人のニーズに合った関係機関やサービスの担当者との調整役になります。

①相談窓口及び本人や家族への個別支援、②市町村や関係機関とのネットワークの構築、③地域や関係機関に対する若年性認知症に係る正しい知識の普及啓発、④本人や華族の居場所づくりをします。

若年性認知症って?

65歳未満で発症する認知症を若年性認知症といいます。 多く発症している年齢は平均51.3±9.8歳で、男性が多い傾向とのこと。

認知症は、正常に発達した知的機能が持続的に低下し、複数の認知障害が起こり、社会生活や日常生活に支障をきたす症状の総称(状態)。

若年性の場合、原因疾患の1位は脳血管性認知症(39.8%)、2位はアルツハイマー病(25.4%)。高齢者は半数以上がアルツハイマー病であるのと比較するとだいぶ異なります。

脳血管性認知症は、生活習慣病の予防に努めることにより予防できるので、日常生活の管理が大切です。

病気によって症状に特徴があるため、若い人でも、物忘れなどの気になる症状があったら、病院受診をしましょう!

初期の段階では診断が難しいことも多く、うつ病統合失調症更年期障害などと間違われることもあるとのこと。ほかの病気で症状が引き起こされていないかも確認することが大事だそうです。

認知症の診断を受けたら

認知症の診断を受けたら、①受けられる支援を検討する、②使える制度やサービスを考えることがポイント。信頼できる医療を確保し、できるだけ多くの支援者を見つけ、情報収集し、多くの人の力を借りて自分らしく暮らせる日常を確保することが大切です。

若年性認知症では、行動・心理症状(BPSD)の中でも、うつ状態や興奮・暴力が出やすいそうですが、人と関わることが病気の進行を緩やかにするために大事です。

若年性認知症の課題

就労困難による経済的課題、若年性認知症の親と子どもとの問題、親との介護の問題、制度やサービスの問題が課題です。中でも、生活費やローンの返済・教育費などの生活困窮、配偶者の就労負担や離職、交際費の負担による疎遠など経済的問題が大きく影響します。

もしも、自分が、もしくは周りの方が若年性認知症と診断されたら、「まだ大丈夫」ではなく、早い時期から連携した支援をしてもらうことが大切で、”孤立しない・させない”ことが大切です。

家族(介護者)のこと

家族(介護者)にとって大事なことは、①介護の基本を学ぶこと、②役立つ情報をえること、③介護の体験を共有することを通じて、気持ちの余裕をつくること。

具体的には、相手のペースに合わせて動作や会話をゆっくりとしたり、ことば以外でのコミュニケーションを大事にしたり、不安を感じていそうなときは優しさの感情が本人に伝わるように共感したり、相手の世界を理解するために受け止めること。

支援につながりにくかったり、情報が入りにくいことにより、家族介護者が抑うつ状態になりやすい(約6割)ので、家族の支援も”孤立させない”ことが大切です。

私たちが今できること

鹿児島県若年性認知症支援コーディネーター堀之内さんが、「若年性認知症の支援は地域づくり」とおっしゃっていました。

認知症の方を受け入れられるあたたかい地域を作っていくのは私たち一人ひとりです。自分自身が認知症にならないように生活習慣病を予防するだけでなく、認知症についての理解を深め、対応を学んでいくことが今できることではないでしょうか。

私が住んでいる鹿児島市と鹿児島県の認知症の相談窓口に関するサイトのリンクを貼ります。お困りの方、気になることがある方はご覧ください。
鹿児島市
認知症の相談窓口|鹿児島市
◆鹿児島県◆
鹿児島県/認知症支援・相談窓口

私には関係ない!ではなく、当事者意識を持って関わることが地域づくりの第一歩だと思います。”お互いさま”の精神で、笑顔を向けられる、そんな地域って素敵ですよね。

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