世界遺産の構成遺産の一つ”三角西港”散策@熊本県宇城市
三角西港を歩いてみよう。
三角西港は、宮城県の野蒜築港と福井県の三国港とともに明治三大築港のひとつ。明治政府の殖産興業の政策に基づいて建設された近代港湾都市。
オランダ人水理講師ムルドルの設計で、1884年に着工、1887年8月15日に開港、1889年には特別輸出港に指定され、米、麦、麦粉、石炭、硫黄などを輸出しました。
特に石炭は、三池炭鉱(福岡県)の石炭を中国の上海に輸出し、日本の近代化に貢献したとして、2015年7月に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・鉄鋼、造船、石炭産業」の構成資産のひとつとして世界遺産に登録されました。
あいにくの曇り空。
Let's 散策。
旧高田回漕店
4隻の汽船を有し、荷物や乗客を扱っていた回送問屋で、熊本に本店を持ち、開港と同時に現在地に進出。明治20年代に建てられ、平成10年に修復されました。
スリッパを履いて中に入れます。
2階。
2階から降りるときに、スリッパが脱げて1階に落ちてしまいました。1階にいた見知らぬ観光客に当たらずにホッとしました。皆様お気をつけて。
旧三角海運倉庫
国登録有形文化財。
明治20年に建てられ、荷揚げ倉庫として使われていた土倉造りの建物。(現在はレストラン) 目の前の海にはたまに”スメナリ”(小型のイルカ)が現れるそうです。
ムルドルハウス
三角西港の設計者ムルドルの名前にちなんでつけられた物産館。
おみやげはこちらで購入できます。
石積埠頭
国重要文化財。
全長756メートルの埠頭は、ムルドルの設計と日本人石工の技術が融合した、当時最先端のもの。
奥に見える橋は、九州本土と天草をつなぐ天草五橋の1つ”天文橋”。のちほどこの橋を通って天草へ行きました。
富岡教明像と龍驤館
1918年、明治天皇御即位50周年記念事業として宇土郡教育委員会が建設したもの。2014年に三角西港の世界遺産としての価値を伝えるガイダンス施設として整備されました。(入場料200円)
浦島屋
休憩できる場所。
小泉八雲が立ち寄った当時の旅館を、写真をもとに復元したもの。『夏の日の夢』という紀行文に当時の様子が紹介されているそう。
白と淡いグリーンを基調とした室内。
広いベランダではギターの演奏をしている人がいました。
排水路
国重要文化財。
満潮時に海水を引き込み、干潮時に排水するよう造られ、そこに道路側溝を流す天然の下水道の役割を果たしています。
海の方から水路をたどっていくと階段が見えます。あの階段を上ると、旧三角簡易裁判所本館や旧宇土郡役所庁舎や三角西港が一望できる展望所のある遊歩道があります。
後方水路のカーブが好き。
上るよね・・・(;´Д`)
旧三角簡易裁判所本館
国登録有形文化財。
1890年、三角西港の中町に裁判所として設立され、宇土郡全部、下益城郡内、天草郡を管轄区域としていました。
1920年に現在の場所に新築移転され、1992年まで裁判所として使用されていました。
現在は、「法の館」として整備され、法律の歴史、法律と我々とのかかわり、日常生活と法律がだれにも理解できる場となっています。
裁判所として使われていた当時のまま。
ついついこういうことやっちゃいますよね。
別の法廷跡。仲良し夫婦を激写(笑)。
旧三角簡易裁判所弁護士等控室
国登録有形文化財。
旧三角簡易裁判所本館の目の前にあります。1992年に熊本県伝統工芸品に指定されている作品を展示する施設として改築されました。
旧宇土郡役所庁舎
国登録有形文化財。
1902年に宇土郡役所として建設され、現在は 海技学院として使用されています。木造平屋建ての漆喰仕上げ。門柱も国登録有形文化財です。
帰る
小一時間(40分くらいだったかも)、足早に三角西港を見て回りました。
階段を降りて、ムルドルハウス横に停めてあるバスに急ぎました。いつになるかわかりませんが、晴れた日にゆっくりと散策したいです。
三角西港
熊本県宇城市
三角西港 - 宇城市
60分あれば、遊歩道以外のすべてを満喫できると思います。
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